大木倉広播電台

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槍之鴉

(edited)

槍無鴉,有好事者車載以入。至則無可用,置之團委。

津弎見之,漆黑之物也,以為神,蔽楼間窺之。稍出近之,慭々然,莫相知。他日,鴉一鳴,津弎大駭,遠遁;以為且處分己也,甚恐。然往来視之,覚無異能者;益習其聲,又近出前後,終不敢言。

稍近,益狎,書文哂之。鴉不勝怒,啄之。津弎因喜,計之曰:「技止此耳!」因広布己文,断其翼,拔其羽,乃去。

噫!形之黑也類有威,聲之宏也類有能。向不出其技,津弎雖狡,疑畏,卒不敢取。今若是焉,悲夫!


槍に鴉無し、好事者有りて、車に載せ以て入る。至れば則ち用ゐる可き無く、之を團委に置く。津さん之を見るに、漆黑の物なり、以て神と為す。楼間に蔽れて之を窺ひ、稍く出でて之に近づくに、慭慭然として,相知る莫し。他日、鴉一たび鳴けば、津さん大いに駭きて、遠く遁る、以為へらく且に己を處分せんとするなりと、甚だ恐る。然れども往来して之を見るに、異能なるもの無きを覚え、益其の聲に習へり、又近づき前後に出づれども、終に敢へて言はず。稍く近づきて、益狎れ、文を書きて之を哂ふ。鴉怒りに勝へず、之を啄く。津さん因りて喜び、之を計りて曰はく:「技此に止まるのみ」と。因りて己の文を広布し、其の翼を断ち、其の羽を拔き、乃ち去る。

噫!形の黑きや有威に類し、声の宏なるや有能に類す。其の技を向に出ださざれば、津さん狡しと雖も、疑ひ畏れて卒に敢へて取らざらん。今是くの若し、悲しいかな!

CC BY-NC-ND 2.0

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